No.1226/2005年10月15日号

2005年10月15日発売

判例速報

○銀行が受取人の銀行口座に誤振込みされた預金について受取人に対する貸付債権をもって相殺したことにより振込依頼人に対して誤振込金相当額の不当利得返還義務を負うとされた事例(東京地判平成17・9・26) 8

特集=最近の保証否認をめぐる裁判例

1 有限会社が信用金庫から中小企業金融安定化特別保証制度に基づく信用保証協会の保証付きで融資を受けるに際して同社の連帯保証人となった者が締結した当該連帯保証契約の錯誤無効の成否(積極)(東京高判平成17・8・10) 15

2 債権者の包括根保証に係る保証人に対する保証債務の履行請求につき信義則に照らしてその保証債務の範囲が主債務の一部に制限されると解するのが相当であるとして当該一部の支払いを求める限度で理由があるとされた事例
(札幌地判平成17・9・16) 26

3 金融機関の取引先会社に対する貸付金債務について同社の連帯保証人となったという代表者およびその妻の主張する「保証否認」が排斥されて金融機関の取引先会社を含む貸付金請求に理由があるとされた事例
(東京地判平成16・8・31) 34

重要判例紹介

○生命保険契約が保険料の不払いにより失効した場合、保険契約者でない者が行った復活請求手続の効力(札幌地判平成17・9・9) 41

○賃借人の要望に沿って大型スーパーストアの店舗として使用するために建築され他の用途に転用することが困難である建物を目的とし3年ごとに賃料を増額する旨の特約を付した賃貸借契約について賃借人のした賃料減額請求権の行使を否定した原審の判断に違法があるとされた事例(最一判平成17・3・10) 47

○1 いわゆるサブリース契約と借地借家法32条1項の適用の有無
 2 いわゆるサブリース契約の当事者が借地借家法32条1項に基づく賃料減額請求をした場合にその請求の当否および相当賃料額を判断するために考慮すべき事情 
(最二判平成16・11・8) 52

◆民事法判例研究◆
賃借人の要望に沿って建物が建築され、他の用途に転用することが困難である賃貸借における借地借家法32条1項に基づく賃料減額請求
──最一判平成17・3・10本誌本号47頁── 成城大学助教授 中村 肇 2

◆金融商事判例研究◆
経営不振に陥っているグループ企業を支援するために同社の優先株を引き受ける旨を決定したことが取締役の善管注意義務に違反するとはいえないとされた事例──三菱自動車増資新株引受差止却下決定事件──
──東京地決平成16 ・6・23本誌1213号61頁── 立命館大学助教授 水島 治 59

◇金融商事の目◇
倒産五法・倒産四法・大倒産法 同志社大学教授 佐藤鉄男 1


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