BOOKS
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頭がいいだけの銀行員はもういらない 対話型人材開発のチャレンジ
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著者名江上広行・山口省蔵 編著 JPBVリーダーシッププログラム メンバー 著
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ぺージ数A5判 208頁
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ISBNISBN978-4-7668-3508-3
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発行日2024年3月15日
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価格
1,980 円(税込)
概要 知識やスキルだけじゃない、人として器の大きいバンカーがこれからの金融をつくる
金融業界は能力の高い人が集まる業界の一つで、その人材育成には知識やスキルの向上に重きが置かれてきました。それには、金融機関行職員に求められている役割が大きく関係しています。不確実な世界が広がるVUCA時代に突入した現代、金融機関はESG・DX・コンサル等様々なテーマに対応して、時には顧客の先生として課題解決をしていかなければならないためです。
しかしながら、一人ひとりの知識やスキルを用いて課題を解決するだけでは理想とする地域の未来は訪れません。なぜなら実現したい未来が描かれていないからです。
本書は、言葉と言葉を闘わせる議論ではなく、「聴く」ことを大切にする“対話”をベースに、人間の内側に着目した人材開発チャレンジに挑む、JPBVリーダーシッププログラム(通称、SHIFT)の考え方、そして参加者たちの成長とビジョンが語られた一冊です。目次 はじめに (ⅰ)
第1章 再定義される金融機関の人材開発 ▶▶▶ 江上広行
あなたは、どうしてバンカーという職業を選択したのですか?
「創造すること」と「問題を解決すること」の違い
行きすぎた能力主義の弊害
「能力を高めることによって、結果がついてくる」は本当か?
人の成長には、水平方向と垂直方向がある
バンクとバンカーの関係
価値を大切にする金融
JPBVリーダーシッププログラム(SHIFT)とは
新しいタイプのリーダーの出現が待たれる金融業界
再定義される金融機関の人材開発に向けた5つの提言
第2章 「再定義される人材開発」の用語辞典 ▶▶▶ 江上広行
■ 内面と外面の4象限とSHIFTで取り扱ったテーマ
1 U理論
「過去からの学習」から「未来からの学習」への転換
U理論が示す変革の5つのレベル
Uプロセス
金融業界でのU理論の実践
2 成人発達理論
成人発達理論が示す大人の発達段階
環境順応型知性
自己主導型知性
自己変容型知性
金融機関の水平的成長偏重依存からの解放
3 メンタルモデル
私たちの行動を制約するメンタルモデル
「左側のセリフ」を用いたメンタルモデルの探求
痛みの分離から統合へ
4 プロセスワーク
無意識の領域に光を当てるプロセスワーク
1次プロセス・2次プロセス
エッジ
5 インテグラル理論
インテグラル理論のクワドラント
内面の変化が求められる金融業界
「役割」を演ずる「バンカー」たち
6 IDGs
2030年までにSDGs の目標は達成できるか?
IDGs 誕生の背景
IDGs の5つの開発目標
7 システム思考
論理的思考の限界
システム思考という思考の枠組み
システム思考とリーダーシップ
あなたもシステムの中にいる
8 クネビン・フレームワーク
私たちはものごとをありのままに見ず、見たいように見ている
自明の問題
煩雑な問題
複雑な問題
混沌の問題
混乱状態
9 対話
金融業界に対話が求められる背景
群盲象を評す
対話において大切なことは「話す」ことではない
「対話」と「議論」の違い
「対話」を求められている金融が、今果たすべき責任
10 「営業」と「ファシリテーション」
時代とともに変遷する金融機関の営業スタイル
価値共創パートナーへ
バンカーに期待されるファシリテーション能力
11 ビジョン
ビジョンに対する誤解
問題解決はビジョンではない
ビジョンを描けない日本の金融機関
ビジョンから共有ビジョンへ
SHIFTが探究する共有ビジョン
12 ポリヴェーガル理論
神経生理学とポリヴェーガル理論
交感神経系と副交感神経系
背側迷走神経複合体と腹側迷走神経複合体
自律神経のホメオスタティック・ダンス
自律神経の誤作動
ホメオスタティック・ファイナンスとは
第3章 リーダーたちのストーリー
1 私がSHIFTを始めたワケ ▶▶▶ 山口省蔵
2 変革への実践ストーリー ▶▶▶ 馬場貴裕
3 SHIFTでライフシフトを実現させたバンカー ▶▶▶ 林 大祐
4 私がSHIFTに所属している意味 ▶▶▶ 宮入則之
5 山梨県における地域経済エコシステムの実践 ▶▶▶ 藤野宙志
6 個人として思いを起こし、かけがえのない瞬間に向き合うこと ▶▶▶ 栗田 亮
7 自己変革ストーリー ▶▶▶ 岩立顕一郎
■ だから私たちはSHIFTする~女子会対話録~
むすびに
〈付録〉JPBVリーダーシッププログラム参加者へのアンケート調査 -